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GOLDWIN Installation by GOLDWIN

INTO THE WILD

版画家 吉田博と吉田遠志

HIROSHI YOSHIDA & TOSHI YOSHIDA

2022年5月3日 [火・祝] - 5月29日 [日]

長野 信毎メディアガーデン

行動する画家、聳える風景。 観察する画家、跳ねる生命。

山に入り、山を眺め、山を登る。長く山に籠もって独自の方法で写生した風景をもとに、吉田博はその山の時間と存在をうつくしい色彩と階調の世界に落とし込みました。
その吉田博を父に持つ吉田遠志は、10代から父に版画を学び、晩年にはアフリカやインド、オーストラリアなどをめぐり、鋭い観察眼で動物の生態を捉えた版画作品を残しています。
日本だけでなく海外の山々にも分け入り、滞在しながら山と一体化して風景を捉えた博は、飽くなき山の美の追求者でした。遠志は山などの自然の風景は描きながらも、後半生は動物を主な対象とし、生きて活動する生命を丁寧に観察し、生き生きと描いた人でした。
登山は登山者が登っていくことで視界が変化していく動的な行為です。
一方で動物の観察は生きて暮らす動物の姿を静かに持ちながら行う静的な行為です。
今回の展示では、動的と静的という博と遠志の視点の違いを対比的に構成いたします。
吉田博、遠志親子の作品を、空間や音による新たな鑑賞体験としてお楽しみください。

  • HIROSHI YOSHIDA
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吉田博(1876〜1950)
1876年(明治9年)9月福岡県に生まれ、画才を見込まれ1891年(15歳)に洋画家吉田嘉三郎の養子となる。1899年(23歳)に中川八郎とともに渡米して、デトロイト美術館やボストン美術館で展覧会を行い、多くの作品を売上げ大成功を収める。1900年(23歳)、パリ万博に出品。明治美術会を経て、1902年(25歳)の太平洋画会創立に参加。1903年(27歳)、義妹のふじをと共に渡米し、翌年の“兄妹二人展”は評判を呼び、全米各地で開催される。1907年(30歳)に帰国し、ふじをと結婚。1920年(44歳)より木版画を手がけ、1936年(59歳)で日本山岳画協会を結成、1947年から1950年の逝去まで太平洋画会初代会長を務めた。
1898年(21歳)、日本アルプス登山がまだ一般的でなかった時代から登山を続け、日本に留まらずロッキー山脈、ヨーロッパ・アルプス、ヒマラヤなど世界の山岳も訪れた。高山美、展望美、裾野美、断崖美、湖水美、高原美、山巓美を讃える多数の山岳画、260点余りの版画を制作した。明治から昭和にかけて、風景画の第一人者として活躍し、独自の版画世界は世界でも愛されている。2021年には没後70年の展覧会が、東京都美術館をはじめ巡回して行われた。

  • TOSHI YOSHIDA
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吉田遠志(1911〜1995)
1911年7月、洋画家・版画家であった吉田博の長男として東京に生まれる。同舟舎デッサン研究所、太平洋美術学校で美術を学びながら、13歳ころから父・博に木版画を学ぶ。1930年(19歳)、父とともにインド、ピルマ、マレーシアなど東南アジアを写生旅行。太平洋画会展や日本版画協会展に出品し、各地の国際版画展でも活躍した。1952年(41歳)にニューヨークのジャパン・ソサエティーの協力を得て、アメリカ各地で講演、伝統的木版画の技法紹介、展覧会などを行う。1973年(62歳)、東アフリカを訪れて以降、インド、オーストラリア、南極などへも旅しながら、各地の動物をモチーフとする版画を制作した。
1980年(69歳)、長野県北安曇郡美麻村の小中学校の旧校舎を利用して「美麻文化センター」を創設し、木版画、ガラス細工、陶器などの技術指導の場とする。1982年(71歳)から始めた「動物絵本シリーズ」(福武書店)で絵本にっぽん賞などを受賞。『はじめてのかり』でボローニャ国際児童図書展エルバ特別賞、『まいご』で絵本にっぽん賞、サンケイ児童出版文化賞、国際オーナーリスト賞を受賞したほか、「アフリカの動物絵本シリーズ』(リブリオ出版)は、フランスで翻訳出版賞・異文化理解貢献賞を受賞した。